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採用

【2026】採用代行とコンサルの違い|導入の基準と費用相場

この記事の結論

  • 採用代行と採用コンサルの違いは、採用活動の主体が外部にあるか自社にあるかの一点に集約されます
  • 人手が足りないなら採用代行、勝ち筋が描けていないなら採用コンサル。課題が量か質かで選び分けます
  • 費用相場は採用代行が月額10〜80万円、採用コンサルは月額10〜80万円・プロジェクト型30〜300万円が目安です
  • 要件が固まっていない中小企業は、先にコンサルで戦略を固め、その後に代行へ実務を渡す順序が費用効率も高くなります

同じ「採用を外部に頼む」でも、代行とコンサルでは半年後に社内に残るものが正反対になります。人手だけが欲しいのか、判断できる人と型が欲しいのか。ここを曖昧にしたまま契約すると、費用は払ったのに採用は回らないという状態になります。

【違い】採用代行とコンサルの違いは「実行の主体」が外部か自社か

採用代行は代行会社が実行の主体になり、採用コンサルは企業が実行の主体であり続けます。この一点から、費用構造も期間も、半年後に社内へ残るものも決まります。

比較軸

採用代行

採用コンサル

実行の主体

代行会社

自社の採用担当者

任せられる範囲

求人票作成から内定者フォローまでの実務

採用要件・チャネル・選考プロセスの設計と改善提案

効果が出るまで

2〜4週間

設計は1〜3ヶ月、数字に表れるのは3〜6ヶ月

主に軽くなるもの

担当者の作業工数

意思決定の迷い

契約終了後に残るもの

実績データ

判断の型と選考マニュアル

費用の性質

採用が続く限り発生し続ける

契約期間で終わる

成果を左右する前提

渡す前の要件定義の精度

社内の実行リソース

向く採用の性質

継続的に人数を採る

少数でも外したくない

採用代行は外部、採用コンサルは自社が実行主体となる比較図

代行は手順の決まった業務、コンサルは経営判断に近い領域

代行会社はスカウト配信や日程調整といった採用プロセスに専門性を持つので、手順が決まっている業務は丸ごと引き受けられます。

一方でコンサルが扱うのは、どんな人を何人採るか、そのために何を変えるかという経営判断に近い領域です。事業計画も社内の力関係も知らない外部が決められる話ではないので、提案までで承認と実行は企業に残ります。

半年後に得たい工数の余裕と判断の型を比較した図

【採用代行】任せられる業務と、自社に残すべき業務

採用代行が引き受けるのは、求人票の作成から媒体運用、スカウト配信、応募者対応、日程調整、面接同席、内定者フォローまでの実務です。手順が言語化できる業務ほど外に出しやすく、実際に依頼が多いのもスカウト送信と日程調整の2つです。

代行の価値は工数の解放です。スカウト配信と日程調整を渡すだけで、担当者の稼働は月20〜40時間ほど戻ります。この時間を面接の質の向上や現場との要件すり合わせに充てられるかで、投資効果が変わります。募集職種が急増する繁忙期でも、採用担当を増員せずに波を吸収できます。

部分委託か、フル委託かで負担の減り方が変わる

委託の形は大きく2つに分かれます。

委託の形

任せる範囲

向いている状況

部分委託

スカウト配信、日程調整、応募者への一次返信など単一業務

採用担当が1人で、特定作業に時間を取られている

フル委託

母集団形成から内定者フォローまで最終面接以外

採用人数が急増し、社内の工数では回らない

代行できる採用実務と自社に残す要件・評価基準・合否判断のフロー図

要件の決定と最終判断は、代行に渡してはいけない

採用要件の決定、評価基準の合意、最終面接、内定を出す判断。この4つは代行に渡せません。渡した瞬間に、誰のための採用か分からなくなります。

私が支援先でよく確認するのは、「その業務を外に出したあと、社内の誰が判断するのか」です。ここの担当者が決まっていないと、代行を入れても成果につながりません。

私も過去に、要件定義を曖昧なまま代行会社へ投げて、送られてくる候補者が毎週ずれていく経験をしました。代行会社は渡された要件どおりに人を集めるので、要件そのものがずれていれば精度は上がりません。代行の質は、渡す前の要件がどれだけ具体的かでほぼ決まります。

【採用コンサル】支援の範囲と、自社が担うこと

採用コンサルが提供するのは、採用要件の定義、チャネル設計、選考プロセスの設計、走り出したあとの改善提案です。手を動かすのは自社の採用担当者で、コンサルは判断の材料と型を渡します。

支援範囲は上流に寄ります。事業計画から必要な人員を逆算し、その人を採るために選考のどこを変えるかまで落とす。この工程は社内の合意形成とセットなので、外部が代わりに決められません。

支援内容は「設計」と「伴走」の2層。伴走が含まれるかを必ず確認する

コンサルの契約内容は、設計フェーズと伴走フェーズで中身が変わります。

フェーズ

主な支援内容

自社側でやること

設計

事業戦略・組織設計からの採用要件定義、チャネル設計、選考プロセス設計、評価シートや面接質問の作成

経営層との合意、要件の最終決定

伴走

定例MTG、チャット相談、進捗レビュー、歩留まりを見た改善提案、面接官研修

スカウト送信、面接実施、候補者対応

よくある失敗は、3ヶ月で戦略が仕上がったのに、その後の打ち手が誰にも分からなくなることです。設計だけを切り出した契約で多く起こります。契約時には、設計・施策立案・実行支援・検証改善のどこまでが含まれるかを確認してください。設計だけの契約なら、次に何を誰がいつまでにやるかを最終回の成果物として明記してもらいます。

やさしいコンサルHRの採用戦略支援のように、事業戦略・組織設計から採用要件・選考プロセスの設計、実行期の伴走(定例MTG・チャット相談・進捗レビュー)までを定額で一体提供するサービスもあります。

面接官研修やマニュアルは、翌年の採用を自社で回すための支援

コンサルが面接官トレーニングや選考マニュアルの提供を行うのは、支援終了後も同じ判断ができる状態を作るためです。要件定義の考え方と評価基準が社内に残れば、翌年の募集は自社で設計でき、同じ支援を毎年買わずに済みます。

実務では「面接官が増えても評価がぶれない」「求人の打ち出しを職種ごとに自社で書き直せる」状態を指します。契約終了時に「誰が何を根拠に合否を決めるか」を自社で説明できるなら、その支援は成功しています。

【選び方】課題が「量」なら代行、「質」ならコンサル

判断の分かれ目は、社内に採用の「やり方」があるかどうかです。やり方は決まっているのに手が回らない(量の課題)なら代行、そもそも誰をどう採るかが決まっていない(質の課題)ならコンサルを選んでください。

量の課題は手を増やせば動きますが、質の課題は要件と評価基準を作り直さないと解決しません。

自社の状態・症状

課題の性質

選ぶべきサービス

要件も評価基準も定まっているが、手が回らない(採用担当が複数いる従業員100名以上の企業に多い)

採用代行

応募数が計画の半分以下/スカウト送信が月50通で止まっている

採用代行

採用担当が1〜2名で、要件が部署ごとにばらつく(従業員50〜300名の企業に多い)

採用コンサル

一次面接の通過率が2割を切った/内定承諾率が5割未満

採用コンサル

入社1年以内の離職が続く/人数は足りているが現場から不満が出る

採用コンサル

専任の人事がおらず、経営者が採用要件を言語化できていない(創業期〜従業員50名)

採用コンサル(短期)から

採用人数が前年の2倍以上に増える

量と質

コンサル→代行の順で併用

企業規模と量・質の採用課題で代行・コンサル・併用を選ぶマトリクス図

一次面接の通過率が急落したら、まず要件のズレを疑う

通過率が落ちたとき、私が最初に見るのは母集団の質ではなく、面接官の評価基準です。求人の打ち出しと面接での見極めがずれていると、集まった候補者がそのまま落ちます。

ここで代行を追加しても、落ちる母数が増えるだけです。入社後の定着に問題が出ている場合も同じで、要件を直さずに代行で人数を積むと、ミスマッチの生産速度が上がります。基準の再定義はコンサルの領域です。

量と質が同時に崩れているなら質から着手し、併用は「コンサル→代行」の順

応募も来ないし定着もしない状態なら、着手順は質が先です。要件と選考基準が固まらないまま母数を増やしても、面接工数が膨らむだけで決まりません。

中小企業の相談で最も多いのは、要件が固まっておらずミスマッチも出ているのに、実務を回す人がいないという組み合わせです。この場合は、コンサルで要件と選考フローを固めながら、固まった部分から代行に日程調整とスカウト配信を渡します。順序を逆にすると、代行に渡す指示が曖昧なまま稼働が始まります。

5項目のセルフ診断で、代行・コンサル・併用を決める

上から順に答えてください。

判定項目

代行に寄る答え

コンサルに寄る答え

1. 採用要件と選考基準は言語化され、社内で合意できているか

できている

できていない・毎回ブレる

2. 直近の課題は応募数か、通過後のミスマッチか

応募数が足りない

内定辞退・早期離職が多い

3. 採用実務に週5〜10時間割ける人がいるか

いない

いる

4. 2年後も外部に任せ続けてよいか

任せ続けてよい

社内で回したい

5. 予算は月額の継続支出か、期間限定の投資か

月額30万円以上を継続

3〜6ヶ月で総額100万円前後

  • 代行寄りが3つ以上: 要件が固まっていて手だけが足りない状態です。代行単独で構いません
  • コンサル寄りが3つ以上: 代行を先に入れても効果が出ません。コンサルで戦略から固めてください
  • 項目1・2がコンサル寄りで、項目3が代行寄り: 前項の併用パターンです。コンサル→代行の順で組み合わせます
  • 項目4の答えは判定を上書きします: 2年後も外部に任せ続ける前提なら代行中心で問題ありません。社内で回したいなら、代行単独は選ばないでください。主体をどこに置き続けるかという経営判断が、他の4項目より上位にあるためです

【費用相場】採用代行は月額10〜80万円、コンサルはプロジェクト型30〜300万円

同じ支援内容でも会社間で30〜50%の価格差が出ます。金額の数字だけを横並びにしても比較にはならないので、何によって金額が動くかを合わせて見てください。

サービス

料金形態

相場

金額が動く要因

採用代行

月額従量

10〜80万円

委託範囲、応募者数、対応職種

採用コンサル

月額定額

10〜80万円

関与度、MTG頻度、実務受託の有無

採用コンサル

プロジェクト型

30〜300万円

設計範囲、支援期間、対象職種数

採用コンサル

スポット型

3〜30万円

単発の相談・面接同席・研修など

採用コンサル

成果報酬型

理論年収の15〜35%

採用難易度、想定年収

採用代行は部分委託10〜30万円、フル委託30〜80万円

スカウト配信や日程調整だけを切り出す部分委託なら月額10〜30万円、求人票作成から内定者フォローまで渡すと30〜80万円まで上がります。スポットなら1ヶ月から依頼できる会社もあります。

単価を押し上げるのは職種の難易度です。エンジニアや管理職のスカウトは1通あたりの作り込みが必要なので、同じ送信数でも事務職より高くつきます。

採用コンサルは3万円のスポットから300万円のプロジェクトまで幅がある

コンサルの費用は形態選びで総額が変わります。面接同席や研修1回だけならスポット型の3〜30万円で足り、採用設計を一式やり直すならプロジェクト型で30〜300万円です。

成果報酬型は人材紹介会社の紹介フィーと近い基準で、理論年収の15〜35%が相場です。年収400万円の採用なら60〜140万円かかる計算で、複数名を採る前提だと定額制より高くなります。

新卒は年間150万円以上、中途は月額30〜80万円が基本線

新卒支援は母集団形成から内定者フォローまで年間通しの設計になるため、年間150万〜500万円以上が目安です。中途は職種単位で走らせるので、月額30万〜80万円が基本です。

採用予定人数でも変わり、5名以下なら月額10〜30万円、30名以上なら50万円以上が目安です。

予算を固定したいなら、総額が先に決まる定額制が管理しやすい

代行の月額は業務量に連動するので、採用が動き出した月に予算を超えがちです。年間予算を固定したいなら、総額が先に決まる定額制のコンサルを軸に組む方が管理は楽です。見積時には、追加請求が発生する条件も必ず確認してください。

また、見積を取る前に、自社の課題が量か質かを前章の診断で切り分けておくと、必要のない範囲まで委託した見積が届くのを防げます。

【注意点と失敗パターン】代行は「出口」、コンサルは「実行体制」を契約前に決める

どちらのサービスにも、主体の置き場所から生じる弱点があります。後悔する企業の多くは、サービスの質ではなく契約前の設計でつまずいています。

サービス

失敗パターン

表面に出る症状

契約前の一手

採用代行

出口設計なし

契約終了で採用が止まる

内製化の期限と、引き継ぎ時に受け取る成果物を契約書に明記

採用代行

丸投げ依存

面接で現場評価が低い候補者が続く

初月に2時間以上の事業・人物像インプット

採用代行

定着率軽視

目標充足後に早期離職が増える

入社後3ヶ月の在籍率を月次報告に追加

採用コンサル

実行力不足

戦略完成後に施策が動かない

実務担当が週5〜10時間割けるか、経営層が優先課題と明言しているか

採用コンサル

規模に合わない提案

専任前提の施策が並ぶ

同規模・同採用人数帯での支援実績と、自社の想定工数

採用代行①:ノウハウが残らず、月額30万円でも5年で1,800万円になる

代行の費用は、採用が続く限り止め時が来ません。月額30万円の代行も5年で1,800万円です。採用担当を1人雇って育てる原資と比べてどうか、契約時に考えてください。

依存が深まるのは、応募者データと選考判断が代行側に溜まるからです。どのスカウト文面が効き、どの質問で見抜けたかが自社に残りません。私も事業会社時代、3年続けた代行を切り替える際、応募経路別の歩留まりが社内に何も残っていませんでした。

対策は出口を先に決めることです。契約書に内製化の期限を書き、スカウト文面、評価シート、辞退理由の集計は、自社の資産として毎月受け取る形にしておくと安全です。

採用代行②:丸投げと、応募数だけの成果指標が早期離職を生む

契約後に自社側の説明を1回で終わらせると、代行会社は求人票の文字情報だけで候補者を判断します。結果として、スキルは合うのに現場が求める働き方と合わない候補者が並びます。事業内容、直近の受注構成、活躍している社員の共通点、早期離職した人の傾向を、初月に合計2時間以上かけて共有してください。

また、代行の成果指標が応募数と内定数だけだと、母集団の質が落ちても数字上は成功に見えます。入社後3ヶ月の在籍率を報告項目に入れてください。責任を負わせる必要はなく、共有するだけで代行会社の候補者選別の基準が変わります。

採用コンサル①:成果は自社の実行力が上限になる

一番多い失敗は、採用要件も選考フローも整ったのに、スカウトを送る人も日程を組む人も社内にいないという状態で止まることです。戦略が優れていても、実行するのは自社の担当者です。

契約前に確認するのは2つです。採用実務に週5〜10時間割ける人がいるか、そして経営層が採用を今期の優先課題として明言しているか。確保できない場合は、実行を代行に渡す前提で設計してください。問い合わせの段階で自社の状況を正直に伝え、今が導入時期かどうかを聞いてみるのも有効です。

採用コンサル②:自社規模で実行できない提案は、実績の確認で防げる

数百人規模の企業の事例は、兼任1人の体制では回りません。30名の会社に大企業向けの選考フローを持ち込まれても、形骸化します。選定時は、同規模・同採用人数帯での支援実績と、自社が動く想定工数を確認してください。

採用コンサル導入前に時間・経営層の合意・同規模実績を確認するチェックシート

【まとめ】半年後に「工数の余裕」と「判断の型」のどちらを残したいかで選ぶ

半年後に何が残っていてほしいか。この一点で選んでください。工数の余裕が残ればいいなら採用代行、判断の型が社内に残ってほしいなら採用コンサルです。

主体をどこに置くかが、料金構造も期間も組織への影響も決めています。手が足りないのか、やり方が決まっていないのか。この見立てを外さなければ、大きく失敗しません。

判断に迷うなら、第三者に要件を見てもらう

診断で答えが割れたときは、自社の状況を第三者に見てもらうのが一番早い解決策です。要件の言語化ができているかどうかは、社内から見ると判断しにくいところです。

私も事業会社にいたとき、自社の採用要件は固まっていると思い込んでいました。実際に外から質問を並べられて、現場と人事で求める人物像が違っていたことに気づきました。

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